神経衰弱ぎりぎりのマリリン・モンロー『荒馬と女』

学生さんに見せる映画、というのをリストにしてみるということをやっている。
ところが、DVDで出ているもの、という縛りをつけると、がぜん、きつくなる。
そのなかで、悪くないと思ったのは、マリリン・モンロー
最初は『マリリンとアインシュタイン』を思いついたたけれどこれはとうぜんDVDがない。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD11037/
粉川哲夫cinemapoliticaの評↓
http://anarchy.k2.tku.ac.jp/japanese/books/cinemapolitica/c-108.html
マリリン・モンロー ラストシーン』がこれまたいいのだけれど、ビデオでしかないようだし。

マリリン・モンロー ラストシーン [VHS]

マリリン・モンロー ラストシーン [VHS]

いずれも、モンロー・ウォークの、というよりも、精神のバランスを崩してドラッグ漬けになってなくなってしまった女優、としてのマリリン。
遺作になった『荒馬と女』は、マリリンの三度目の夫の作家アーサー・ミラーが脚本を書いたものなんだけれど、マリリンの役が、離婚したばかりで年上のカウボーイに惹かれたり、うまくいかなかったりしてイーッとなってしまう繊細な女、の役。それはリアルすぎる役なわけで、ジョー・ディマジオと離婚して年上の知的な有名作家アーサー・ミラーと再再婚してしかしうまくいかず離婚寸前、という時に、その夫がこういう脚本を書いて妻に演じさせてしまう、妻も演じてしまう、というのは、鬼気迫るおはなしではある。
ネバダの荒涼とした風景のなかで、マリリンが絶叫するのである。鬼気迫る。
荒馬と女 [DVD]

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レビュー
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マリリン・モンローの3人目の夫アーサー・ミラー(本作公開前に離婚)が、彼女のために自身の戯曲をアレンジし、巨匠ジョン・ヒューストン監督がメガホンをとった作品。離婚の町として名高い(!?)ネバダ州リノにやってきて離婚したばかりのロズリン(マリリン・モンロー)は、カウボーイのゲイ(クラーク・ゲイブル)や風来坊のバース(モンゴメリー・クリフト)に引かれながらも、彼らが缶詰業者に売り渡すべく野生の馬の群れを捕らえようとすることに反対し、泣きじゃくる。
ヒューストン監督は、これを現代版西部劇といったタッチで骨太のラブストーリーを具現化している。なお本作はモンローとゲイブル、ハリウッドを代表する二大スターの遺作となった。(的田也寸志

内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
M・モンローの代表作をDVD化。離婚したばかりのロザリンを巡り、男たちは馬狩りに興じ…。A・ミラーが妻モンローのために脚色した作品。モンローとC・ゲーブルは本作撮影後に相次いで亡くなり、2人の遺作となった。