帰省中に読んでた『ゆかいな仏教』『百鬼園事件帖』『百鬼園随筆』。

ゴールデンウィークで帰省。それで以前から帰省したらのんびり読もうかなと思っていたのが『百鬼園事件帖』という本で、あるとき、なんか本屋さんの「もうすぐ返本するから買うなら今!一期一会!」というカゴに入っていたのを買ったもの。中身は全然知らなかったけれど、『吾輩は猫である殺人事件』(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20090719/p1)的な?ものなら面白かろうと思い、また、帰省時になんどとなくちくまの百閒アンソロジー文庫を持って歩いたり(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20170328/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20180507/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2024/01/06/200402)、ゴールデンウィークとか帰省時とかに奥泉光を読んでいた(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20150820/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20170422/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20170508/p1 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2020/04/29/233656 https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2022/05/07/102758 )のの、かわりにこの次帰省するときはこれを、と思っていたので。でまぁしかし汽車の中で読む用にふと以前読んだ『ゆかいな仏教』(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20131204/p1)もいいなと思いつき、また、百閒のパロディ小説を読むなら百閒そのものも一冊ということで百鬼園随筆(これも何度も読んだ)をカバンに入れて、帰省。
でまぁ汽車で『ゆかいな仏教』から読みはじめ、やはりわるくない。やはり大乗仏教の説明のところがいいわけで、またこのたび読んでなるほどと感心したのは、薬師如来の救いはたとえばキリスト(教の神)が神的能力(奇跡)によって病を治療するのとは違うよというところ。だって薬師如来は薬壺をもっているでしょう、つまり、現実的な因果関係にもとづいた治癒に導くのである、みたいなところ。ロジックとして一貫しているし、なるほどそのようなやりかたによる救済というのはありうるのかなあと思わせる。
でまぁ実家で『ゆかいな仏教』を読み終わってからこんどは『百鬼園事件帖』を読み始めたら、甘木という学生が主人公で、たしかに内田百閒が登場して、まぁ奇怪な出来事があったり謎が明かされたりする連作で、うん、文体的なことでいうと百閒ではなかったですね。百閒にしては軽いぞ?と思って著者名をみて検索してみたら、『ビブリア古書堂』シリーズというのを書いている人なのだなと。で、しかし、百閒から持ってきたのは、いくつかの設定とかモチーフ、そして幻想譚っぽいところ。なので百閒が好きな人が書いた感はありますね。
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でまぁ、帰りの汽車では『百鬼園随筆』をぱらぱらと読んでいた。