ベネッセ教育ニュース 「OECD、IEAによる学力に関する国際調査結果に関して〜入試で求める力も変わりはじめた〜 」

http://www.view21.jp/beri/open/report/pisa_timss/2004/index.html

前述のように、 OECD調査(PISA)とIEA調査(TIMSS)は測定する学力が異なり、多くの方は算数や理科といった教科別の到達度試験(IEA調査)のほうがわかりやすいのではないでしょうか。 そこで、ややわかりにくいと思われるOECD調査(PISA) について、もう少し詳しく説明してみます。
(3)OECD調査(PISA)で測っている力とは何か
 PISAは、義務教育修了段階の15歳児が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかどうかを評価します。ですから、試験は国語、算数(数学)、理科といった教科別にはなっていません。今回の調査では、「読解力」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」の主要3分野に加えて、「問題解決能力」について調査が行われました。PISAで測られる力は社会に出て生きるための力としての、「知識活用力」や「問題解決力」です。ですからいくら知識を持っていても、与えられたテーマの問題で「どの知識を使ってどう解決するか」を自分で考えて「自分の言葉で表現」できなければ、その知識を使える力があるということにはならないのです。
では、PISAで測っている力とは、特別な力なのでしょうか?次に、日本の中学校や高校、そして大学の入試問題で求められている力の変化について、ご紹介します
(4)日本の入試で求められる力が変化しはじめた
 千葉県の2004年度公立高校入試の国語で、「地図が与えられていて、おじいさんに道案内しなさい」という趣旨の問題が出題されました。この問題の正答率は14%で、しかも受験生の46%が0点でした。
 また、全国で増え始めている「公立中高一貫教育校」の中学校段階での入学者の選抜問題(いわゆる入試に相当するもの)は、PISAで求められているような「知識活用力」の問題がほとんどです。
 さらに大学入試でも、図表・資料を読み取らせ、複数の文章を比較読解して、自分の意見を書かせるような問題が増えてきました。このような問題は国語だけでなく「地歴、公民、理科、英語、小論文」などの教科でも出題されています。ところが、今の受験生はこの手の問題が苦手なようです。

 以上、中学、高校、大学の入試で求められる力が、どちらか一方に限定されるわけではありませんが、どうやら「知識の量を測る」ものから「知識をどれだけ活用できるか」の方向へ変化し始めているようです。
ベネッセ教育総研 2004年12月20日

うーむ、
しかし、入試で求めるのは、まぁ、求める側の勝手なんで、
しかし、正答率14%の問題というのはやはり悪問というよりないわけで、
そんなのが入試の方向性を正しく示してるとは思えない気もする。