EFF、ブログでクビにならないためのガイドラインを発表

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000006-cnet-sci

Delta Air LinesやGoogleの元社員に見られたように、職場のことをブログに書き込むことが、解雇などの思わぬ結果を招く可能性がある。

 ブロガー(と、その上司たち)が、法的トラブルに巻き込まれることなく執筆活動を続けられるよう、電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation:EFF)が職場におけるブログ執筆ガイドラインを発表した。

 EFFはガイドラインのなかで、顔を知らない人だけでなく、友人や同僚も自分のブログを読む可能性があると、ブロガーに注意を呼びかけている。匿名でブログを執筆することも、トラブルを回避するための対策の1つであると、EFFは述べる。

 「何らかの形で執筆者を特定できる情報が盛り込まれたブログは、いずれ、知り合いから見つけ出される。その結果、重大なトラブルに巻き込まれることになりかねない。あなたの家族があなたの包み隠さない考えを読んで、ショックを受けたり動揺したりするかもしれない。あるいは、あなたの採用を検討している人がブログを読んで、採用をためらうかもしれない。だからといって、ブログ執筆を断念するべきではない。ブログにはこうしたリスクがあることを肝に銘じ、ブログの存在を周囲に隠したり、あるいは一部の信頼できる人だけにアクセスを許したりするなどの対策を考えるべきである」と、EFFのガイドラインには記載されている。

 本当の名前を使わないこと、そして会社の所在地や従業員数、上司の飼い猫の毛色など、身元の解明につながるような情報は明かさないことが匿名を維持するコツだ。

 このガイドラインにはさらに、職場のリソースを使ってブログを書かないようにとの忠告も盛り込まれている。

 「インターネット回線などの会社のリソースを使ってブログを執筆すれば、会社から処罰される可能性がある。しかも、ブログ執筆が、重要な仕事の1つであると主張するのは相当困難だ。そもそも、社内ネットワークのトラフィックを監視する同僚やシステム管理者に気付かれないように会社でブログを付けるのは難しい」(同ガイドライン

うーむ。
当たり前のような、というか、なんというか、まぁべつに、ここは基本的に隠してやってるわけでもないしむしろ仕事のツール(っちゅほどたいしたものでもないけど)としてぐらいのつもりでやっているので、かまわんだろう。と思っている。
でも、じっさい、「上司の飼い猫の毛色」とか、書こうが隠そうが、wwwで全世界に向けて公開している以上、原理的に、人は、見るのであって、
そうすると、秘密で書いているつもりでも、どうせ、いつかは発見されることになる。
だからブログなりなんなりというのは、結局実名で運営するしかないのだ、
というのが、
ちょうど先日、そういう会話をしていた時にわたくしの主張していた論点だったわけである。

ありゃりゃ?
こっちにも同じソースからの記事が。
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/flash/369368

「個人ブログ運営は匿名で」、電子フロンティア財団がアドバイス
2005年04月11日 16時16分
米国の非営利団体Electronic Frontier Foundation(EFF:電子フロンティア財団)は,個人ブログ運営時の注意事項を提言した。EFFが米国時間4月6日に明らかにしたもの。「不利な状況に陥らないようブログで発言するには自分の個人情報をうまく管理することが大切で,それには匿名運営が最良の方法だ」(EFF)
匿名運営は思ったより簡単でないという。EFFは「実名や自分の写真を掲載しないのは当然だが,職場環境に関するブログなら,会社の場所,従業員数,事業分野などについても書かない方がよい」とアドバイスする。「匿名性を高める手段として,匿名で利用可能なブログ・サービス『Invisiblog.com』や,ブログ編集に使うパソコンのIPアドレスを隠せる匿名ネットワーク『Tor』の使用も検討に値する」(EFF)
友人や家族とのコミュニケーションが主目的のブログなら,パスワードで読者を限定できる「LiveJournal」などのサービスを使うとプライバシを守れる。Googleなどの検索エンジン経由でブログの存在が知られることもあるので,EFFは「“robots.txt”という特別なファイルを設定し,検索対象から外す」ことも勧めている。
またEFFによると,「これまで数十人がブログ運営を理由に解雇され,その数は増えつつある」という。「米憲法修正第一項(First Amendment)は言論の自由を保障しているが,これは政府からの保護を目的としている。民間企業は,任意の理由で従業員を解雇できる。職場などの環境からブログ運営者を守る法律は,どの州にも存在しない」(EFF)

だーから、
匿名って無理だと思うんだけどなぁ。
いやじっさい、続かないですよ?匿名をキープしつつ自分のことを書こうってわけでしょう?そりゃ足がつかないわけがないですがね。
yahoo!のほうの記事では

ブログは、大企業の内部告発を行うための貴重な手段でもある

なんて、ITバブリーな誇大妄想も書いてあるけれど、

職場環境に関するブログなら,会社の場所,従業員数,事業分野などについても書かない方がよい

わけで、そんなことで匿名内部告発なんてどうやってやるというのか。

「大企業の内部告発」、なんていうと、いかにもかっこよくて正義っぽくて、また個人っぽくて自由っぽくて、
いかにも「ブロガー」とか自称する層に受けそうなイメージなんだけれど、
それは幻想だと思うなあ。
「ブログ業界」みたいなものが出来ているとして、それがそういう幻想を振りまくことで拡大しようとか生き延びようとかしているとしたら、
かなり有害な話だなあ。

あ、先日読んだ東&大澤『自由を考える』に引き寄せて考えられそうなテーマだな。