岡崎京子『女のケモノ道』は旧版『くちびるから散弾銃』のようでいい。

寝付けなくて、夜中から明け方に読む。

女のケモノ道

女のケモノ道

エッセイ、というのでどういうのかとおもったら、岡崎ふくむ女3人でたらたらとしゃべる、それに1pマンガ+おまけ、みたいな形式で、『CREA』の連載だったということで、あんがいよかった。
『くちびるから散弾銃』という、学生時代にすごく好きだった作品があって、やはり女3人でたらたらとおしゃべり、みたいな、これはマンガだったんだけれど、同じノリで、だから、そういうのを読めたことはとてもうれしい。
岡崎の新刊が出るたびに、あとがきなんかで友人みたいなひとが、岡崎の近況を書いている。でもあんまりわからない。わからないけどだいたいわかるんで、少し悲しくなるけれど、こういう楽しい新刊が出るということは、とてもうれしいことである。
岡崎、あとになるほど重くて苦しい作品を描いていて、それはすごく好きなのだけれど、『くちびるから散弾銃』の新版につけくわえられた「その後」編で、絵柄が変わってすべての変わってしまった3人を描いていて、それはやはり、しかたのないこととはいえ、そんなことしなくても、と思ったものだった。
なので、新しく出た本が、こういう軽い、軽いなかにもしっかり岡崎してる作品なのが、とてもよかった。
くちびるから散弾銃 (KCデラックス)

くちびるから散弾銃 (KCデラックス)