<若者意識調査>能力主義減り、終身雇用や給料重視志向

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060111-00000015-mai-soci

能力主義的な処遇の希望者は減り、新入社員の保守化・安定志向が強まっている――。財団法人「社会経済生産性本部」が公表した若者意識アンケートで、こうした傾向が浮かび上がっている。
 同財団は毎年、春と秋の新入社員研修の参加者を対象に調査しており、今回は昨年秋の参加者537人から回答を得た(回収率48.3%)。
 「業績や能力が大きく影響する給与システム」の希望者は64%で、前年同期比0.3ポイント減。「仕事を通して発揮した能力を基に評価され、昇格に差がつくような職場」の希望者も3年連続減少の69%だった。過半数能力主義的な処遇を望んでいるものの、その傾向は弱まってきた。さらに「仕事の成果で評価されることを前提に、時間・場所などを自由に選べる職場」の希望者は29.9%で、この質問を始めた98年春以降で初めて3割を切った。
 一方、「今の会社に一生勤めようと思っている」のは25.6%と、前年同期比8.1ポイント増加した。転職する際の決め手として「仕事のやりがい」を選んだのは同8.2ポイント減の56%で3年ぶりに6割を下回った。「給料」を選んだのは同3.2ポイント増の25%で、3年連続で上昇した。転職志向は弱まっているものの、転職には「やりがい」より「カネ」を重視する傾向が出てきた。【大石雅康】
毎日新聞) - 1月11日12時51分更新