免許なしで教員採用 府・京都市教委 社会人らに門戸 理数系など限定

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060424-00000037-kyt-l26

京都府教委と京都市教委は24日、来春の教員採用で、理数系などの教科で優れた知識や技術を持つ人材を獲得するため、特別免許状を活用し、教員免許を持たない社会人らに門戸を開く方針を発表した。高校の工業や看護などの専門教科を除く主要教科の採用試験で、免許を持たない人を対象にするのは香川県に次いで2例目という。2007年度からの「団塊世代」の大量退職を控え、補充する教員の量と質が全国的に課題となっている中、両教委とも人材の新規開拓に乗り出す。
 府教委の特別選考は、理科と英語、03年度から高校に導入された「情報」の3教科で実施する。民間企業や大学、研究機関で5年以上の勤務経験があり、高い専門性を持った技術者や英語のネーティブスピーカーを対象とする。対象年齢は50歳未満で、従来より5歳延長している。採用者数は免許を持つ社会人らを含め10人以内という。
 市教委も人材確保が難しくなっている中学校、高校の数学と理科で、免許を持たない社会人や大学院生が受験できるよう資格条件を緩和する。
 合格者のうち、府から特別免許状を交付されれば教諭として正式採用する。交付が認められなくても講師として採用し、5年間で教員免許を取得すれば正式採用する。
 特別免許状制度は1988年度に創設。2004年度までの16年間、全国の新規採用者約32万人に対し、149人(府内は3人)しか交付されていない。
京都新聞) - 4月25日0時30分更新