<いじめ調査>やる方が「悪い」は半数以下 希薄な罪の意識

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061107-00000011-mai-soci

いじめがあった時「いじめる方が悪い」と考える子どもが中学、高校で半数にも満たないことが、民間団体の調査で分かった。また、いじめを受けた際に相談できる相手を聞くと「教師」はわずか19%で、「いない」と答えた子どもは2割を超えた。文部科学省の統計報告がいじめ自殺をゼロとしてきた裏で、標的の子が罪の意識の希薄な子どもに追いつめられた上、周囲の大人が十分対処できていない様子が浮かび上がった。【井上英介】
 いじめをなくそうと呼びかけているNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)が、過去3年間に講演活動で訪れた全国の小学校8校、中学校23校、高校5校の児童生徒約1万3000人を対象としたアンケートの結果をまとめた。
 それによると、「いじめる方が悪いと思うか」と聞かれ、「はい」と答えた小学生は6割を超えた。しかし、中学、高校生は4割台だった。「いじめられても仕方のない子はいるか」の問いに「いいえ」と答えたのは、小学生ではかろうじて半数を超えたが、中学生では4割を切った。
 一方、「いじめはなくせるか」との問いに「はい」と答えた比率は、学年が上になるほど少なくなる。「いじめを相談できる相手」は、「友だち」(56%)が多く、親は39%にとどまった(複数回答)。
 また、「周囲でいじめやそれに類する行為が今までにあった」と考える児童生徒は全体の82%に達し、いじめがまん延している実態がうかがえる。
 同NPO理事の小森美登里さん(49)は「年齢が上がるにつれ、いじめに対する慣れやあきらめが広がるようだ。優しい心で人とつながる方が心地よいということに気づいてほしい」と話す。
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 講演で全国を巡り、娘がいじめを受けて自殺したつらい体験を語る小森さんのもとには多数の感想文が寄せられる。いじめの悩みを打ち明ける子もいる。
 公立小5年女子はこう書いた。「級友と帰る時、草むらにおされたりカラーペンで(家の近所の)トンネル(の壁)に名前を書かれたりしました。油性ペンで消すのがたいへんで、つめや指がまっ黒に汚れました」
 講演を聞いた大半の子は「人を死に導くものだと分かった」(公立中1年女子)と、いじめへの認識を新たにしている。ただ、ごく少数だが、こんな感想もある。「いじめが悪いとは思いません。人が(いじめを)やるのもその人の個性だ」(公立小6年男子)
毎日新聞) - 11月7日3時9分更新

直感的に、
調査結果のデータが語っていることと、その解釈&記事の仕方(さかのぼって調査の意図や設問)が、しっくりいっていないのではと思う。調査者や新聞記事の書き手が、実態に向き合ってないんではと思う。
「いじめ」「責任」「悪い」といった概念の定義ができていない気がする。
ごくふつうの意味において、「いじめはいいことですかわるいことですか」というと、ふつうには、辞書的な意味において、「それはすばらしいことですどんどんやりましょう!!」と答える人はいないだろうと思う。いいですかわるいですかというと、そりゃ悪いでしょうふつう、ということだと思う。
にもかかわらず、アンケートをとるとこういう答えが返ってくる。
「いじめをなくそうと呼びかけているNPO法人」のやつが学校に講演にやってくる。たいくかんかなんかに座らされて1時間ぐらい説教されるんだろうなあと予測してあらかじめいやなきもちになる。事前にアンケートをおこなうといって紙が配られる。「いじめるほうが悪いですか」という質問がある。ハイもちろんそのとおりでございますと答えておけば波風は立たないだろうなあと予測する。
にもかかわらず、そんなかんたんなもんじゃないぜオバさん、という気持ちが起こって「いいえ」にマルをつける。
そういう中学生の意識ってのが、もしあるんならやっぱりうけとめるべきじゃないのか。

とかいいつつ、よく読んだらこのアンケートは講演のあとにやっているのか?そういうふうにもよめる。
じゃ、そもそも講演そのものが効果なかったないし反感を買ったってだけのはなしじゃないか。