コルトレーンとかモンクとか。『惑星空間』『カーネギーホールのモンク&コルトレーン』。

INTERSTELLAR SPACE

INTERSTELLAR SPACE

コルトレーンってどうもうざい、というので、まぁ何枚か(といっても10まいくらいはあるにせよ)もっていつつ、もひとつ集める勢いがなかったのだけれど、
東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編

東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編

この本で「鈴は危険だ」という紹介のされ方をしていて、聴いてみたくなって、それでこのたび手に入ったので聴いた。えー、さほど危険な感じはしなくて、(飽きさえしなければ)のりのりでCD1まい聴き通すことができる。右側にラシッド・アリがいてドラムスを叩きまくっていて、左側にコルトレーンがいて猛然と吹きまくっている、というデュオ演奏で、楽器数が少ないのは好きなので、どんとこいだ。もともとのLPではAB面に2曲ずつ計4曲はいっていて、A面の2曲はテンポも曲想も違うし、B面の2曲目はイントロに鈴が出てこないし、テーマふうのものがありさえするので、そのへんも飽きさせないっていうか少なくとも違う曲をやっているんだなということは理解できる。難を言えば、CDになってボーナストラックが2曲はいったことで、ここにおよんでの増量1.5倍は素人には厳しいかもしれない。
で、コルトレーンつながりってこともあり、
Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall

Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall

これも聴く。『惑星空間』の録音が、コルトレーン晩年の67年、このモンクとの競演が57年11月でいまからちょうど50年前。57年の段階でもコルトレーンはすでにかなり気合が入っている。ていうか、モンクのグループではベースもドラムもそんなに目立たない人たちだし、モンクもへたするとコルトレーンのソロの間ピアノから離れてくるくるとおどっていたりしかねないので、結局、コルトレーンが延々とひとりでソロを猛然と吹きまくっている場面がけっこうあるんで、意外とすでに惑星空間に旅立ってる印象もなくはないのだ。