『理系のための口頭発表術』読んだ。まぁね。

なんだか、この本を紹介するふりをして、唐突に、数字を使わない研究に筆誅を加えておられるかたがいらしてびっくりしたのだけれど、まぁ、それはそれとして、読んだ。

理系のための口頭発表術―聴衆を魅了する20の原則 (ブルーバックス)

理系のための口頭発表術―聴衆を魅了する20の原則 (ブルーバックス)

まぁ、学会発表もプレゼンですからね。同じ内容でも上手にプレゼンして印象強く、というふうにするならこういうことになるわね。聴衆がみんな退屈で寝てて聞いてなかった、では、お話にならないから、それよりは、聞いてて伝わる発表のほうがいいのはまちがいない。じっさいのはなし、学生さんはプレゼンが苦手なので(私もたいがいだけど、私から見てもいかがなものかってぐらいなので)、こういうのも読んどけよな、という気は、する。
まぁしかし、きょうざめするようなことをいうけれどかんじんなのは「同じ内容でも」ってところで、しょーもない内容を目の覚めるようなすばらしいプレゼンで発表されるのも聞いててしんどいとは思う。とくに、学会発表みたいな、オーディエンスも専門家の時にはそうだ(授業とか、研究資金調達のためのプレゼンとかならまだしもだけど)。
この本のおわりのほうに書いてあった失敗談で、著者の人の若いころの発表で、3人の審査員のうちひとりがずっとたいくつそうに窓の外をみていたのだけれど質疑応答の一番最後にいちばんの弱点をピシッと突かれた、みたいなはなしがあったのだけれど、まぁそんなもんで、プレゼンが上手だろうがたいくつだろうが、聞く人は聞いているし、もんだいは内容なのだということは、まぁいわずもがなですが。