このところ読んでた本。『からだ:認識の原点 新装版 (コレクション認知科学 7)』。

からだ:認識の原点 (コレクション認知科学)

からだ:認識の原点 (コレクション認知科学)

20年前に出ていたシリーズで、著者も若かったかんじで、実験心理の論文みたいなかんじではある。しかし、ちゃんとぐっとくる。背中や足や手や額といった身体の表面に字を書いたら、書かれた人は、それをちゃんと読めたり、裏返しの鏡文字として読んだりするのだそうで、それが身体の部位によって違うのだそうで、たとえば背中に書かれた字は左右ちゃんと読まれるのだけれど、額に書かれた字は裏返しに読まれる、という実験。背中は後ろのほうだけれど、鏡文字にはならない、つまり、身体の外側から見ているのだ、しかし、額に書かれた字は身体の内側から見ているのだ、という。きしょくわる。簡単にできる実験が書いてあって、やってみたら、ほんとにそうなって、きしょくわるかった。そういうのがぐっとくる。
オリジナル版の最後にあたるところに、佐伯+竹内という対談が入っていて、それも面白いのだけれど、この新装版では、20年後の著者による解題というのがついていて、それがとてもキていてあるいみ20年前の竹内敏晴よりキている。
ところで、このシリーズ、この本と違う本を学生か院生のときに、2冊だけ買っていて、ちょうどさいきん、読み返そうとしていたのだった。