学校帰りに買う『200CD 菊地成孔セレクション』。

菊地って人の本は、気取りの底の浅さが見えてくるともうあまり読む気が起こらなくなるわけだけれど、学校帰りの電車で読む本を物色しに本屋さんにはいって見かけたとあれば話は別で、買ってみれば、けっこうこういうディスクガイド本は好きなのだ。

『カインド・オブ・ブルー』と『ビッチェス・ブリュー』を選外にしたといって威張っているけれど、別にそれで驚く気にはならない。自分の好きなディスクを、重要であるかのように他人に薦めるのは、楽しいんであって、そのときに、『カインド・オブ・ブルー』や『ビッチェス・ブリュー』をはずす視点はよくわかる。ていうかわたしならそもそもマイルスなんかいれてやんない。
ディスクレビューと、対談とでできていて、対談のほうではけっこう面白いこともいってる。散歩で駅前のレコ屋のカゴ売りの廉価版コンピレーションボックスなんか買うほうがいいのだ、みたいな話とか。