- 作者: 島田荘司,綾辻行人
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/12
- メディア: 文庫
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対談本なので気楽に読めるかと思っていたのだけれど、本格ミステリーというものをめぐってかなりシリアスな対立が演じられているようで、しかも、あとがきなど見ると、この対談本が当時、深刻な論争の種にもなったのだそうだ。
ところで、自分的にはあれこれの理由があって、また世代的にも、新本格というのにシンパシーを持つところなのだけれど、じっさいには推理小説というのはあんまし読んだことがないのだ。なので、この対談本にしても、この時点での理論的対立の争点を知ったりするという関心でおもしろかったし、当時のたとえば渋谷系であるとか、あるいは東なんとか(そのまんま知事じゃないほうの)のゲーム的リアリズムどうこうという文脈にどう流れ込んでいくのかとか、そういうことをほわほわと考えながら読んでいた。