狂ったようにダサいスタンダード曲が心地よい、ニーノ・テンポ&エイプリル・スティーヴンスなど。

秋といえばスタンダード曲が聴きたくなる季節ですね。
そういうわけで、このあたりの脱力スタンダードをぼんやり流しながらお勉強。

Sweet & Lovely: Best of Nino & April

Sweet & Lovely: Best of Nino & April

1963年11月第3週は、N・テンポ&A・スティーヴンスの兄妹デュオ絶頂の時だった − スタンダードの小唄「ディープ・パープル」を斬新なアレンジで唄い、全米No.1に輝いたのだ! さてしかし、そのときすべてのアメリカ国民がそうだったように、この兄妹も、それから2ヶ月で世界があれほどドラマティックに変化していくことになるとは想像もしていなかった。まさかその翌週に、若き大統領ケネディが暗殺されてしまうとは! そしてそのわずか数週間後、全米がようやく喪からあけようとしていたそのとき、4人の長い髪をした奴等がリバプールからやってきて音楽の未来を永遠に変更してしまうことになるとは・・・

みたいなことがライナーに書いてある。まぁ、だから、旧くて白くてダサいアメリカのポップスの良質な部分というかんじ。どうころんでもジャズでもロックでもないという。だから逆に、「スタンダードってこういう小唄なんだなあ」と思うってかんじ。
Deep purple」「Sweet and lovely」「Begin the beguine」「Whispering」「Stardust」「Tea for two」「I'm confessin'」あたりがスタンダード曲なのかな、あと、オリジナル曲とかも唄っている。もともと、なにかの廉価盤にこそっと入っていた「ディープ・パープル」が気に入って、それで探してCDを買ったという。そうしたら、けっこうスタンダード曲を歌っていて、いい感じなのだった。それで、ひさびさに引っぱり出して聴き直したらやはりいい。