「“酷”勢調査 記入漏れ・誤記多発 市町村職員悲鳴」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101016-00000011-khk-l04
ネットばかり見てると東北事情ばっか詳しくなっぞ、でおなじみ河北新報さんの記事。
ていうか、「例えば国民全員に学歴を尋ねる必要があるのか。現場を知らなすぎる」なんて発言を紹介してるけど、学歴は必要でしょう。国民全員に調査をする必要があるのか、というのならわからんではないけれど、調査をするというのなら、学歴はきいとくもんじゃないかな。
「記入漏れや誤記」っていうけど、要するに書きたくないから書きませんでした、ってことで、つまり、そこに国民的コンプレックスが集中しているということなのだから、調査をするとするなら、そこんとこの客観的データをとって明らかにしとくべきなんじゃないか。

“酷”勢調査 記入漏れ・誤記多発 市町村職員悲鳴
河北新報 10月16日(土)9時55分配信

 全国の自治体が回収を進めている国勢調査の調査票で、記入漏れや誤記が多発している。今回の調査から「封入提出」が採用され、国勢調査員が回収時に確認しなくなったのが原因だ。宮城県内でも、調査票を点検し完成させる市町村の担当者が、制度変更に伴う負担増に徒労感と国への不満を募らせている。膨大な数の調査票を扱う都市部では今後、深刻な問題になる可能性もある。

 宮城県内のある町の国勢調査担当部署は終日、職員のため息が絶えない。「学歴が書いていない」「名前だけで、出生の年月がない」「名前すらない」…。マークシートの記入の仕方にもミスが多く、机の上は消しゴムのかすであふれている。
 調査票の回収は10月1日に始まった。各自治体によると、20の調査項目のうち、学歴や仕事内容、配偶者の有無などの記載漏れが目立つという。担当者は連日、電話などで聞き取りをし、調査票を完成させる作業に追われている。
 約1万2000世帯の調査票を回収する利府町では、若手職員ら約20人の点検チームを設置。通常業務の終了後、作業に当たっている。町幹部は「土日返上の職員もいる。あと1カ月はこの状態が続きそうだ」と語る。
 約2000世帯の色麻町では、職員や臨時職員ら5、6人が従事する。担当者は「完全な調査票は50枚に1枚ぐらい。きちんと仕上げるのに1世帯で30分かかる場合もある。電話で問い合わせても不在の世帯が多い」と嘆く。
 各市町村から県への調査票提出期限は、自治体の規模によって12月上旬から来年2月中旬までに設定されている。
 約46万2000世帯を抱える仙台市など大規模自治体は、郵送で提出された調査票を調査区ごとに仕分けている段階。今後、開封が進むにつれ、不完全な調査票の問題がクローズアップされることも予想される。
 ある自治体の幹部は「調査員によるチェックが機能しなくなったのだから、国は調査項目をもっと絞り込むべきだった。例えば国民全員に学歴を尋ねる必要があるのか。現場を知らなすぎる」と国に矛先を向ける。
 国と市町村の間に立つ宮城県統計課は「大変な作業になるが、各市町村は各世帯に問い合わせ、すべての項目に答えてもらってほしい」と同情しながらも奮起を促す。
 総務省国勢統計課は「今回の調査終了後、調査票への記入状況や自治体の負担などを検証し、次の調査に生かしたい」と話すにとどまっている。

<封入提出>今回の国勢調査では、個人情報保護意識の高まりを受け、調査票を封筒に入れ、回収する国勢調査員に内容を見られないようにして提出する。郵送による提出も導入した。従来は原則として、守秘義務が課せられた調査員が調査票を回収する際、記入漏れなどをその場で確認していた。
最終更新:10月16日(土)9時55分