『エピソードで読む西洋哲学史』。思いのほかよかった。意外と本気。じゃっかん裏目読み。

エピソードで読む西洋哲学史 (PHP新書)

エピソードで読む西洋哲学史 (PHP新書)

近所の本屋で買った新書シリーズ。タイトルを見て、PHP新書ってので、期待してなかったけれど、悪くなかった。デカルト以降のめぼしい哲学者について、ひとりひとり、エピソードを紹介してつぎに学説を紹介、というやりかたで順々に紹介している。エピソードのところが、いかにも時代的文脈をうまく描いてるかんじで、なるほどなるほど、と読んだ。学説の紹介のところは、まぁ短い紹介なので、ざっくばらんに要点をくだいて説明、みたいなかんじなのだけれど、これがじゃっかん裏目読みぎみのところはあるのかもと思った。でも全体的には、意外と本気に哲学史を紹介してる感じでよかった。語り口がわかりやすいのがポイント高かった。新書にしては厚くて高いのと、まぁ哲学史っていうジャンルじたい特殊といえば特殊なので、学生さんに薦めるかというと、全員には薦めようとはおもわないけれど(学生さんに薦める新書のリストでは、何年か前から野矢『哲学の謎』が入ってる。あれは意外と受ける)、もう少し哲学に興味を持とうか、という学生さんには薦めたい。