- 作者: 村上春樹,大橋歩
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2012/07/09
- メディア: ハードカバー
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この本、シリーズ前作が、雑誌連載最終分がちょうど震災の日の前後にかかっていて、ということは今作が、ちょうど震災直後からの一年に書かれたエッセイ、ということになる。前作を読んだ時の感想(http://d.hatena.ne.jp/k-i-t/20110724#p1)で、
いずれにせよ、このエッセイ集には「3月11日」以前、という刻印を押されてるような気がして、ということはいま連載中のものがまとめられる次のエッセイ集が、「3月11日以後」、ということになりそうだ。『anan』読んでないのでわからないけれど、この人らしく「オウム以後」や「9.11以後」みたいな姿勢にまたなるのか、それともへらへらとしょうもないかんじでいくのか、というところは、ちょっと気になる。
ということを書いたのだけれど、どうやら「へらへらとしょうもないかんじでいく」方で行きました、ということのようだ。
でもそこに、ちらほらとときどき「原発」とか「政権」とかいうワードをおやじギャグ的にまぎれこませてしまうあたりに、つくづく人徳の足りなさがあらわれているなあ、と。