『心と他者』よかった。

心と他者 (中公文庫)

心と他者 (中公文庫)

以前、本屋で見かけて「おっ」と思って購入、で、まぁ「春休みの読書」というかんじで、帰省に持って歩いて読んだ。
なにが「おっ」かというと、この文庫本、若かりし野矢がはじめてのまとまった著作を師である大森荘蔵に贈り、その大森による批判的書き込みとメモがそのまま収録されてるのである。いいなあ。
で、内容はというと、なんかエスノメソドロジーを思わせる。たぶんこのへんの議論をきっちりとクリアにわかっていると、エスノメソドロジーについてもかなり見通しがきくようになると思う。ガーフィンケルの「実験」そっくりのことを、思考実験として議論していたりもする。