マニュアル世代、って言葉は死語になったのかもしれない。ボードリヤール的に。

引越しがらみで、いろいろな電化製品を買い換えたのだけれど、マニュアルを見る気がしない。
そういえばさいきん、「マニュアル世代」という言葉がピンと来なくなったかもしれない。それは、さいしょの「マニュアル世代」が、より若い世代を揶揄したがる年長世代に達した、ということかもしれないけれど、それより実感的に言うと、マニュアルが分厚くなりすぎて、マニュアルを読んで理解することがいみをなさなくなってきた、ということだとおもう。じっさい、パソコンを筆頭として、最新の機器を買ってきても、マニュアルを読もうとは思わないんじゃないか。あるいは、マニュアルを読んで理解しよう、などというのは、すごく知的な動機による態度なのではないか。
私は、パソコンなんかでもそうだけれど、電化製品なんか、てきとうに勘でつかっている。もちろん、気になる機能や初めて使う機能なんかはマニュアルをみるけれど、それは見たいと思う所だけ前後の脈絡なく見る。なので、ようするに、勘が先行している、ということだ。
これ、ボードリヤールですかね。情報のインフレ、みたいな。あるいは、わかい人の親しんだ言い方で言うところの「動物化」ですかね。