嫌な哲学者。中島『哲学の教科書』

持ってはいたけれど、なんだかなあと思って幾度か手にとっては積読の山にもどしていたもの。いいといっていた学生がいたので、じゃあ読んでみるかと、通勤電車で読み上げる。

哲学の教科書 (講談社学術文庫)

哲学の教科書 (講談社学術文庫)

思ったよりは悪くなかった。思ったよりは教科書していた。学生には新書しか薦めない主義なのでこれは薦めないけれど、教科書に使ってもいいなあという気にはなった。
<子ども>のための哲学 講談社現代新書―ジュネス

<子ども>のための哲学 講談社現代新書―ジュネス

永井均『(子ども)のための哲学』を学生に薦めようか、でも薦めたいところはさいしょだけなんだからなあ、と思っていたのだけれど、これはけっこう全編、教科書でいけそう。
この人、嫌なんだけどなあ。でもけっこう読んでいるのは、それ以上にあちこちで書いているからだった。
嫌なんだけどなあ。
加藤尚武・解説、というのが、中和剤になっている。
そうそう、
嫌なんだけどなぜ読むかというと、師匠の大森荘蔵の思い出や大森とのやり取りなんかを書いているときの文章が、みょうにセンチメンタルでなかせるからだった。