夢のためフリーターも 学生4割肯定、親は否定的

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060502-00000017-kyodo-soci

夢をかなえるためならフリーターもいいと4割の学生が肯定するが、親は半数近くが“拒絶反応”−。東洋大(東京都文京区)が4月上旬に実施した新入生親子アンケートで、「フリーター観」の大きな違いが浮かび上がった。
 新入生約7400人のうち2801人と保護者1525人が回答した。
 フリーターについて新入生は「夢をかなえるためならいい」が40%、「条件・環境が厳しく就職がどうしてもできなければ仕方ない」が34%。「どんな状況でも反対」が16%だった。
 逆に親は47%が「どんな状況でも反対」。「仕方ない」は26%で、「夢をかなえるためならいい」と肯定的にみる人は23%にとどまった。
共同通信) - 5月2日8時6分更新

JILの発表記事にYahoo!がリンクをはっていた。

http://www.jil.go.jp/happyou/20000713_01_jil/20000713_01_jil.html
 
タイトル:フリーターには「モラトリアム型」「夢追求型」「やむを得ず型」の3類型
「やりたいこと」へのこだわりが強いが、長期化することは問題
 −「首都圏フリーターの意識と実態に関するヒアリング調査」より−

発  表:平成12年7月13日(木)
担  当:日本労働研究機構研究所キャリアガイダンス研究担当(担当者:小杉 礼子)
【調査研究の目的】
 学校卒業時点で就職も進学もしていない学卒無業者の増加や、正社員ではないアル
バイトなどの非正規で働く若者の増加が近年著しい。不況下にもかかわらず若者の自
発的離職も増加している。こうした若者の就業行動の変化の背景にはどのような要因
があるのか、有効な対策を検討するためには、まずそれを解明する必要がある。
 日本労働研究機構では1999年度より「若者の就業行動研究会」を設け、若者の就業
行動変化の背景を広く検討している。本調査はその一環として「フリーター」と呼ば
れる若者の就業行動の実態と意識を把握し、その背景を探ったものであり、主な課題
は次の5点である。
 Ⅰ. 誰がなぜ「フリーター」になるのか
 Ⅱ. 「フリーター」はどのような生活をしているのか
 Ⅲ. 「フリーター」はどのような就業意識を持っているのか
 Ⅳ. キャリア形成・能力開発の問題はあるのか
 Ⅴ. 学校から職業への移行の仕組みに問題があるのか

【調査分析結果の要約】
 Ⅰ. 誰がなぜ「フリーター」になるのか
  * フリーターの6割は女性、年齢層は20歳代前半層までが中心。
  * フリーターには「モラトリアム型」「夢追求型」「やむを得ず型」の3類型。
    細分化すれば7つの類型。
  (1)モラトリアム型:①離学モラトリアム型 ②離職モラトリアム型
  (2)夢追求型   :③芸能志向型     ④職人・フリーランス志向型
  (3)やむを得ず型 :⑤正規雇用志向型 ⑥期間限定型 ⑦プライベート・
                              トラブル型
 Ⅱ. 「フリーター」はどのような生活をしているのか
  * 週労働日数は平均 4.9日、月収は平均 139,000円。
  * 3分の2が親と同居、同居者の半数以上は何らかの経済的負担。
 Ⅲ. 「フリーター」はどのような就業意識を持っているのか
  * フリーターが語るメリットは「自由」「時間の融通がきく」「休みが取りや
    すい」「様々な経験ができる」。デメリットは「収入が少ない」「社会に認
    められていない」「不安」「不安定」。正社員は「金銭面」で良く、「安定
    」しているが、「拘束」されるという認識。
  * 「やりたいこと」に強いこだわり。
 Ⅳ. キャリア形成・能力開発の問題はあるのか
  * 多くの者に将来のキャリア形成への意識はあるが、消極的な現状肯定者や、
    具体的で有効な取り組みのない者も。
  * フリーターの就業職種は限定されており、基本的なソーシャル・スキル以外
    の職業能力形成に結びついている場合は少ない。
  * 20歳代後半にはフリーターに限界を感じ、「焦り」も。
 Ⅴ. 学校から職業への移行の仕組みに問題があるのか
  * 高校時代には進学者・就職者とも、職業選択についての意識が不明確。
  * 進学に偏らない進路指導、企業人の関与、詳しい職業情報、早期の段階から
    の進路指導などを求める声も。
 Ⅵ. 求められる支援
  * 職業意識の啓発、職業ガイダンスの充実、フリーターから正規雇用への移行
    支援が必要。
【調査方法】
 下記の3つのルートにより、ヒアリング・シートを用意した上で、基本的に1対1
で1人あたり1時間を目安にヒアリングを実施したものでフリーターの全容把握を意
図したものではない。実施にあたっては、名前や学校名等は伏せた上でヒアリング内
容がそのまま公表されることをあらかじめ断り、テープ録音の承諾を得た。
 ① 専門学校を通じた紹介     1999年7月   21人
 ② 情報誌による募集       1999年10月   8人
 ③ アルバイト情報誌による募集  1999年11月   72人
 ヒアリングを行った対象は合計101人(男性38人、女性63人)であるが、分析の対
象者はフリーター非該当者4人を除く97人(男性34人、女性63人)となっている(フ
リーター経験者で現在専門学校在学中の者17人を含む)。