道徳教科化見送り、心の問題「なじまず」…中教審方針

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000101-yom-soci

道徳教科化見送り、心の問題「なじまず」…中教審方針
9月19日3時8分配信 読売新聞
 今年度内の改定が予定される学習指導要領で、中央教育審議会文部科学相の諮問機関)は、小中学校の「道徳」の教科化を見送る方針を固めた。
 「道徳」は現在、正式な教科ではないため、政府の教育再生会議が今年6月の第2次報告で教科への格上げを提言していたが、中教審は「道徳は子供の心にかかわるもので、教科書を使って教え込むものではない」と判断した。
 現行の学習指導要領では、小中学校がそれぞれ週1コマ程度の「道徳」の時間を設け、文部科学省が配布している副教材「心のノート」や民間の教材会社などが作成した副読本やビデオを使って、「思いやりの心を持つ」「生命を大切にする」といった内容が教えられている。ただ、正式な教科ではないため、教科書はなく、5段階評価などの数値評価も行われていない。
最終更新:9月19日3時8分

朝日の記事でいくと
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200709180393.html

道徳、教科にせず 中教審方針 再生会議案「困難」
2007年09月19日
 学習指導要領の改訂をめぐり、中央教育審議会文部科学相の諮問機関)は現在の「道徳の時間」を教科とはせず、数値で評価はせずに検定教科書も使わないという現行の枠組みを維持する方向となった。20日に開かれる予定の専門部会で検討する。政府の教育再生会議が「徳育」として教科にすることを2次報告に盛り込んでいたが、内容的に教科化は困難との結論になりそうだ。
 中教審幹部が18日、明らかにした。道徳の時間を「徳育」として教科にすることは、政府の「骨太の方針2007」にも記されており、安倍教育改革の目玉の一つだった。しかし、首相の辞任表明もあり、指導要領改訂では「安倍色」が薄まることは必至だ。
 現在の教科には(1)通知表に代表される数値による評価(2)中学校以上では教科の免許を持った教員が教える(3)検定教科書を使う――の三つの要素がある。再生会議も(1)と(2)は困難としながらも、「多様な教科書と副教材を使い、新たな教科と位置づけ充実させる」ことを求めていた。
 道徳教育充実の必要性は中教審文科省も一致しており、指導要領改訂に向けた答申の柱の一つにする方向だ。しかし、中教審委員からは「道徳教育を教科の範囲でやることは無理がある」(山崎正和会長)、「一方的に教え込むことが、道徳教育の充実につながるとは思えない」(梶田叡一・兵庫教育大学長)との発言が出ており、教える内容の性質から見ても数値評価や教科書検定は困難との見方が強い。
 現行の指導要領では小中学校で週1コマ程度の「道徳の時間」を設定。文科省は02年から全児童・生徒に副教材の「心のノート」を配布しているが、「学校によって指導にばらつきがある」と言われてきた。