「人権侵害増えた」4割超 法務省、ネット影響指摘

まぁ額面どおり的にはいつもながらのゴミ調査ではあって、こんなもん、実態調査抜きで意識調査だけやったって積極的なことはあんましいえないとしたもんなわけだけれど、
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070825/ssk070825001.htm

人権侵害が多くなっていると考える人が4割を超え、過去最高に上ったことが、内閣府が25日付でまとめた「人権擁護に関する世論調査」の結果から分かった。法務省は「インターネットの普及や介護施設での入居者への虐待、相次ぐいじめによる児童の自殺などが影響していると推測される」としている。
 調査は6月から7月にかけて全国の成人男女3000人を対象に行われた。有効回答率は58.9%。
 「この5、6年で人権侵害が多くなってきた」と答えた人は、前回調査(平成15年2月)に比べ5.8ポイント増の42.0%で、「人権侵害を受けたことがある」という回答も2.4ポイント増えて16・3%だった。
 自分が受けた人権侵害の内容(複数回答)では、「あらぬうわさ、他人からの悪口、陰口」が16.7ポイント増の47.4%で最多。次いで「プライバシーの侵害」(25.1%)、「名誉・信用の棄損、侮辱」(20.2%)の順だった。
 人権問題の課題(複数回答)として、「障害者」を挙げた人が44.1%で最も多く、次いで「高齢者」40.5%、「子供」35.0%、「ネットによる人権侵害」32.7%、「北朝鮮による拉致被害者」31.5%だった。
 ネットによる人権侵害に関連し、どのような問題が起きているかとの問い(複数回答)に対しては「出会い系サイトなど犯罪を誘発する場となっている」の53.7%がトップで、「他人を誹謗(ひぼう)中傷する表現を掲載」52.8%、「捜査対象となっている未成年者の実名、顔写真を掲載」40.9%と続いた。
(2007/08/25 23:03)

で、もとのデータは
http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-jinken/index.html
これか。まだ速報なのかな。

(2) 人権侵害の推移
 新聞やテレビなどで「人権問題」とか「人権が侵害された」というニュースが報道されることがあるが,この5〜6年の間に,日本で,人権が侵害されるようなことは,次第に少なくなってきたと思うか,あまり変わらないと思うか,それとも次第に多くなってきたと思うか聞いたところ,「少なくなってきた」と答えた者の割合が11.0%,「あまり変わらない」と答えた者の割合が40.3%,「多くなってきた」と答えた者の割合が42.0%となっている。
 前回の調査結果と比較してみると,「多くなってきた」(36.2%→42.0%)と答えた者の割合が上昇している。
 性別に見ると,「あまり変わらない」と答えた者の割合は男性で,「多くなってきた」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。
 年齢別に見ると,「少なくなってきた」と答えた者の割合は60歳代で,「あまり変わらない」と答えた者の割合は20歳代から40歳代で,「多くなってきた」と答えた者の割合は50歳代で,それぞれ高くなっている。(図2,表2−1,表2−2)

むむ?
調査票を見ると
http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-jinken/3.html

Q2〔回答票1〕 新聞やテレビなどで「人権問題」とか「人権が侵害された」というニュースが報道されることがありますが,あなたは,この5〜6年の間に,日本で,人権が侵害されるようなことは,次第に少なくなってきたと思いますか,あまり変わらないと思いますか,それとも次第に多くなってきたと思いますか。この中ではどうでしょうか。
(11.0) (ア) 少なくなってきた
(40.3) (イ) あまり変わらない
(42.0) (ウ) 多くなってきた
(6.7) わからない

誘導だろう!!こんな調査やってていいのか!?

法務省は「インターネットの普及や介護施設での入居者への虐待、相次ぐいじめによる児童の自殺などが影響していると推測される」としている。

っていう記事なのだけれど、
インターネットについては
http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-jinken/2-2.html

2.主な人権課題に関する意識について
・・・
(13) インターネットによる人権侵害に関し,どのような問題が起きているか
インターネットによる人権侵害に関し,現在,どのような問題が起きていると思うか聞いたところ,「出会い系サイトなど犯罪を誘発する場となっていること」を挙げた者の割合が53.7%,「他人を誹謗中傷する表現を掲載すること」を挙げた者の割合が52.8%と高く,以下,「捜査の対象となっている未成年者の実名や顔写真を掲載すること」(40.9%),「ネットポルノが存在していること」(31.3%)などの順となっている。なお,「わからない」と答えた者の割合が20.2%となっている。(複数回答,上位4項目)
 性別に見ると,「捜査の対象となっている未成年者の実名や顔写真を掲載すること」,「ネットポルノが存在していること」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
 年齢別に見ると,「出会い系サイトなど犯罪を誘発する場となっていること」を挙げた者の割合は20歳代から50歳代で,「他人を誹謗中傷する表現を掲載すること」,「捜査の対象となっている未成年者の実名や顔写真を掲載すること」を挙げた者の割合は20歳代から40歳代で,「ネットポルノが存在していること」を挙げた者の割合は40歳代で,それぞれ高くなっている。(図19,表19,参考)

ってなっていて、これは調査票で言うと

Q17〔回答票17〕 あなたは,インターネットによる人権侵害に関し,現在,どのような問題が起きていると思われますか。この中からいくつでもあげてください。(M.A.)
(52.8) (ア) 他人を誹謗中傷する表現を掲載すること
(25.7) (イ) 差別を助長する表現を掲載すること
(53.7) (ウ) 出会い系サイトなど犯罪を誘発する場となっていること
(40.9) (エ) 捜査の対象となっている未成年者の実名や顔写真を掲載すること
(31.3) (オ) ネットポルノが存在していること
(0.1) その他
(3.2) 特にない
(20.2) わからない

っていうところで、これは、推測されるも何も、もともと調査票がそういう風に設計されてるってことでは。
ん?