『ジャンゴ』みた。タランティーノを見るシリーズ。

こんどはマカロニウエスタン。で、こんどは復讐といえば復讐だけれど嫁を奪還といえば嫁を奪還のはなし、なのか。このまえナチのSSの大佐だった人が賞金稼ぎになっていて、こんどは準主役の良いもん。で、タランティーノ的な「いい面構えをした悪もん」はこのたびはプリ男ことレオナルド・ディカプリオ。で、かんじんの主役はジェイミー・フォックスという人で、このひとがジャンゴという、もと奴隷でナチ大佐に買い取られて賞金稼ぎの相棒になって、そうしてみると早撃ちの才能など開花させて、そしてプリ男の大農園に女奴隷として売られて虐げられている嫁を奪還するために乗り込む、みたいなおはなし。でまぁマカロニウエスタンなので残酷な暴力描写がドバドバでてきて、そしてその勢いで人種差別をこれでもかとえげつなく残酷にやってみせるので、これほぼほぼ差別映画だろうという気もしてくるわけで、まぁ主役のジャンゴよりもナチ大佐とプリ男のほうに明らかに人間的な陰影がたくさん描かれてるわけでそれにくらべれば主役のジャンゴなど単に強くて聡明で復讐心に燃えていますというだけなので印象にも残らないぐらいなのだった。まぁそれはつまりこれがどうころんでも上等な映画ではなくてあくまでえげつなさを売りにした娯楽作マカロニウエスタンなのだ、それこそタランティーノがいつでもやりたいことなのだ、ということなのだろう。