『清水港に来た男』みた。

清水港に来た男 [VHS]

清水港に来た男 [VHS]

録画したままつんどく状態だったものを見た。監督がマキノで大川橋蔵が主役で次郎長もの、と言ってもタイトルどおり、橋蔵は「清水港に来た男」、C調で二枚目半の流れ者で、あれやこれやで次郎長一家のお人よしの三下の家に転がり込み、そこから次郎長一家に転がり込んで居ついてしまう。で、いつもの次郎長ものというよりは気のいい下っ端の三下たちのおはなしでもあり、またそのなかでC調に立ち回る橋蔵はそもそもいったい何者なんだ、という謎がふくらみ、そしてあれやこれやのすえ橋蔵が三下たちといっしょに「石松闇討ち」の劇中劇を上演することになっては、演技に演技が重なって、そして演技が現実を動かすことになり、・・・と、なかなかに仕掛けもおもしろい。