『映画監督
山中貞雄』を読むと、やはり再見したくなる。これほんとは春休みに見るといい、やわらかくて明朗でしかもシャープな映画。チャンバ
ラシーンが戦後にカットされていたそうで、その数秒の断片だけが特典映像になっているけれど大胆で鮮やかで見事なアクションだし、本編の中でも安坊に「目をつぶって十かぞえるんだぞ」と言いつけておいて悪者を切って捨てる一瞬のダークさはしっかりと見事な
丹下左膳映画しているし、またその一瞬あとのカット終わりの安坊とのやりとりの台詞がダークさの余韻を残したユーモアってかんじ。
丹下左膳がやわらかくて明朗な喜劇と共存してしまうという。