通勤電車であっさり読んだ『されど愛しきお妻様』。発達障害の奥さんを持つルポライターの人が脳梗塞になっていろいろ考えたという話。おもしろかった。

貧困問題とかについて書いてるライターの人が若くして脳梗塞になって「脳が壊れた」とかいって何か書いているという紹介をどっかで読んだ覚えはあって、面白そうと思っていたのだけれど、じつはその話には前と後がありましてということで、つまり脳梗塞になったいきさつとして、奥さんが発達障害をもってたというかんけいで仕事と家事全般を全部フルにこのライターの人がやって、ワーカホリック気味にやってたので無理が来て脳梗塞になってたおれた、という筋書きらしく、また、しかし、脳梗塞高次脳機能障害というのが残ったせいで、はじめて奥さんの発達障害について身に染みて理解することになり、そこからいろいろなことを立て直して現在に至るよ、という筋書きでもあって、結論として非常におもしろい。障害の当事者研究、というかそれよりもう少しエモいかんじのおもしろさである。ちなみに帯の推薦文はモギケンである。泣いたそうである。ま、それはどうでもいいはなし。