「LEFT ALONE」というのはマル・ウォルドロンなわけやが。

スガさんと井土さんの映画/本は、タイトルがいちばんかっこいいというパターンになっているのだな。
で、マル・ウォルドロン。たしかに、1960年の作品で、60年代のジャズ喫茶の大人気盤だったはずで、つじつまはあってなくはない。ついでにいうと、タイトル曲は、亡くなったビリー・ホリデイに捧げてジャッキー・マクリーンが泣きのアルトをプップップーと吹いている、まぁ、ようするに感傷的な演奏であるわけです。そのへんもつじつまがあってるわけでしょうか。

レフト・アローン

レフト・アローン

それはそれとして、
マル・ウォルドロン、嫌いかというと、そうでもなくて、何枚か聴いて、地盤沈下的な下降感のある、中低音域でドライブしていく独特のアドリブがわるくないなあ、という印象。
で、やはり、「エリック・ドルフィー・アット・ザ・ファイブ・スポットVol.1」が好きなので、そのへん。あと、ブッカー・アーヴィンブッカー・リトルをフィーチュアしたテディ・チャールズのやつ。これもかっこよくて、朝、血圧を上昇させるために聴いてから出かける用のディスクである。
Sounds of the Inner City

Sounds of the Inner City

あと、スティーヴ・レイシーにもつきあってますね。あ、脇役ばかりですね。でも、塩辛いレイシーのソプラノサックスで、モンクのバラード曲なんかやると、しっくり来ていい感じです。女子に勧められる数少ないジャズアルバムのひとつでしょうな。
リフレクションズ

リフレクションズ

ちなみに、マルは不参加ですが、こっちのレイシーも好き。これは男子版。でもないか。セシルの曲もやってます。モンクの浮遊感漂う曲「イントロスペクション」が好き。レイシーの塩辛いソプラノサックスと、チャールス・デイビスバリトンサックスのガボガボいう音が絡み合ってたのしい。
ザ・ストレイト・ホーン・オブ・スティーヴ・レイシー

ザ・ストレイト・ホーン・オブ・スティーヴ・レイシー