http://eri.netty.ne.jp/educationnews/2005_09.htm#26_01
ベネッセ教育研究開発センターの調査で中高生は、親・先生・友人との関係には満足しているが、「自分の成績」や「自分の性格」には不満を感じていることが分かった。「成績」について、小学生は「満足」が半数だが、中学になると4人に1人、高校生は2割弱に激減する。これは通塾率が学年が上がるにつれ上昇していることから、塾に通うと他人との比較で客観的な成績が分かるためと分析される。日本の子どもたちは身近な人間関係に気を使い、自分には厳しい目を向ける傾向にあるようだ。調査は昨年末、全国の小学4年〜高校2年の1万4,841人にアンケート形式で行われた。
[2005年9月26日付 asahi.comより要約]
元記事は、アサヒコム。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200509260182.html
中高生、親・先生には満足、自分に不満 ベネッセ調査
2005年09月26日11時39分中高校生が不満を感じるのは親や先生、友人よりも「自分」。ベネッセ教育研究開発センターの調査でそんな結果が出た。身近な人とはぶつからないよう気を使い、自分には厳しい目を向けるのが、今の思春期の子どもたちのようだ。
調査は昨年末、全国の小学4年〜高校2年の1万4841人にアンケート形式で行われた。
調査結果によると、小中高生ともに「友だちとの関係」には8割前後、「家族との関係」は7〜8割、「先生との関係」は6〜7割が「満足」と答えた。年代による差は小さい。
調査に当たったベネッセの木村治生・教育調査室長によれば、中国・韓国などと国際比較した別の調査では、日本の子どもたちは身近な人間関係に気を使う傾向が著しい。「迷惑をかけ合うところまで踏み込まないから摩擦も起きないのかもしれない」
特に中高生の満足度が上がったのは「先生」で、20年前の同種の調査と比べると10ポイントほど高い。詰め込み教育や体罰の減少を反映しているのではないかという。
一方、自分については、大きくなるにつれて自信を失う傾向がくっきり出た。まず「成績」は、小学生は「満足」が半数以上だが、中学生になると4人に1人に激減する。高校生はさらに2割程度に減る。
これは通塾率との関係で読み解けそうだ。この調査では、塾に通う小学生は4人に1人だが、中学生は2人に1人にはね上がる。小学校は成績評価が厳しくないが、塾に通うと他人との比較で客観的な成績がわかるため、との分析だ。
自分の「性格」についても、小学生は半数近くが肯定的だが、中高校生は3割台に下がる。
木村室長は「成績も自己評価も、親との会話が多い子や親が大人扱いしてくれる子ほど高い傾向がある。親のかかわり方が鍵」と話している。
■小中高生の満足度(ベネッセ調査)■
家族との関係 小学生 79.5%
中学生 70.4%
高校生 74.2%
学校の先生との関係 小学生 68.3%
中学生 61.0%
高校生 66.4%
友だちとの関係 小学生 81.9%
中学生 76.9%
高校生 79.2%
現在の自分の成績 小学生 56.4%
中学生 24.5%
高校生 18.7%
自分の性格 小学生 47.8%
中学生 34.8%
高校生 36.3%