『スウィングガールズ』まぁまぁわるくなかった。

テレビでやっていたので見た。

スウィングガールズ スタンダード・エディション [DVD]

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いやまぁ、まぁまぁわるくなかった、というのは、点が甘いかもしれない。なんか話の進み具合がもたついてるし、そのわりに肝心の楽器の上達のくだりとか、離れていった仲間たちが再び集まってくるくだりとかはきわめてあっさりとかたづけているし。もちろん意図的にあっさりとかたづけているわけで、そのへんを工夫したのだと言わんばかりなのだけれど、それはいくらなんでも工夫の方向性が間違っていると思う。集団ドラマのわりには、人間関係のアヤがほとんどドラマに生かされてないし、青春ドラマのわりには、主人公はじめ成長も変化もしてないし、そもそもキャラクターの描写が曖昧だし、・・・挙げていくとぜんぜんへたくそな映画のような気がしてきた。
や、まぁしかし、田舎のおちこぼれ女子高生たちがひょんなことからスウィングジャズバンドを結成して、テナーサックスやらトロンボーンやらを振り回して演奏する、っていうのは、やはり、わるくないんであって、監督がヘタでもいいや、という気になる。
さいごのクライマックスの演奏シーンはやはりよくて、まぁトロンボーンの映し方ひとつとってもアンソニー・マンの足元にも及ばない、などと野暮は言わない。いや、えーと、クライマックスが薄暗くて狭い市民会館ホールの中だったというのはやはり間違ってるような気はしなくもなくて、やはりウソでもさいごは青空&雪景色、ないしは東北に遅い春が来たといった風景の戸外でさわやかに田舎っぽく青春っぽく演奏して終わるべきだったような気はするけど。
まぁいいです。
えーと、狭いところで密集して演奏するシーン(カラオケボックスの中とか、ローカル線の電車の中とか)は、よかった気がする。
あとまぁ、上野樹里は、胴体が妙に長いところがいい。