「ほぼ日」の中沢新一本連動企画の書店ミーティングはおもしろい。で、菅野美穂似の謎社員の人がなにげに極悪。

本屋さん業界というのはじっさい大変なのだろうなあ、amazonで注文とかばかり増えたらねえ、というので、「ほぼ日」のこの企画は面白い。東京の本屋さんの人文書担当だか仕入れ担当だかの社員さんを集めてミーティングしている。
http://www.1101.com/books/trinity/2007-01-05.html
ところで、
このミーティングにも参加しているのだけれど、それに先立って、おなじインタビュー企画のなかで「人文書のプロ」として登場していた菅野美穂似写真の謎社員が美人でかつ極悪である。
http://www.1101.com/books/trinity/2006-12-14.html
中沢新一の本を「クリスマスプレゼントにいかが」といって売りさばくとか。
ドゥルーズの『シネマ2』で「仕掛けた」話。

─  最近、そういうやりかたでこれはうまくいった!という本って、ありますか?
広野 そうですね‥‥。
   名著とされているんですけれども、ずっと邦訳が出ていなかったジル・ドゥルーズという哲学者の『シネマ2』。出版社は法政大学出版局というところで、これはもう、「人文書中の人文書」です。
装丁なども含めて本当に真面目に作ってらっしゃるんですけれど、通常、そんなに「バカ売れ」しない本なんですが‥‥。
─  仕掛けた、んですね??
広野 ええ。
   邦訳が出版されると聞いたときから、大きく展開しようと決めていました。
   1冊、5000円ぐらいする本で、表紙も、どちらかというと地味なんですが、その本ををババーッと5面・6面で展開したら、たくさんのお客さまが、買って下さったんですよ!
─  広野さん、すっごくうれしそうにお話しされますね!
広野 だって、これこそ書店員のおもしろみですから。
   自分が構成した棚から、お客さまにたくさん本を買っていただけたらほんとうに、うれしいんですよ!
─  狙ったとおり! という?
広野 これはもう、「よっしゃー!」という、書店員としての醍醐味ですね!

いやーそれは、そうかもしれないし、本屋さんに行くとやはりそういう本屋さんのセンスみたいなものが楽しいし、わかるのですがですねえ、
『シネマ』がバカ売れなんていうのは、詐欺なんではないかと。
いや、私も買いましたですけど。

─  今回の『三位一体モデル』をはじめ、中沢先生の著作に注目されてこられたのは、いったいどうしてなんでしょう?
広野 はい、「におい立つ」ものがあるんです。
─  ‥‥に、におい立つ?
広野 ええ。
   独特の文体からも感じますし、中沢先生ご自身のキャラクターもあるかと思うんですけれど、なんというか‥‥「エロい」といったら語弊があるかもしれませんが‥‥。
─  なにか惹かれるものがある、ということでしょうか?
広野 本そのものから出る色気みたいなものにひかれて買われていくお客さまを見ているのが、私は好きなのかもしれません。
─  中沢先生の著作には文章がすっごく詩的というか、物語的なものもありますよね。
広野 そういう、どうしても魅力的な雰囲気がただよってしまう作家さんって、いるんですよ。
   これはたぶんおもに文体なんだろうと思うんですが、海外の学者さんで、ロラン・バルトジル・ドゥルーズなんていう人もそう。まぁ、中沢先生のはなかでも強力ですけど(笑)。
─  加えて、カバーの赤瀬川先生のイラストも‥‥。
広野 におい立ってきますねぇ(笑)。

ていうか、そういう基準かぁ。
ていうか、ドゥルーズの本をそういう目的で買っていいのかっていうか。
ていうか、本気で言ってるんだったらそのへんやはり若干メグ・ライアン化してなくはないですな。