研究室で出している紀要でちょっとした特集で映画について書くみたいな企画をすることにして、で、言ってはみたものの、どうしようかと思っているところで、考えているうちに、メタフィクションってので書けないかなという気になりつつある。いまさらとか言わずにですね、学生さんたちに薦めるには、やはりそういう「仕掛け」がありありとわかるのがいいのでは、ということで。で、いくつかメタフィクション物を思い浮かべているのだけれど、ちょうど手元に録画したなり見ていなかった『恋に落ちたシェイクスピア』を見てみた。
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ところで、映画が終わってエンディングのクレディットをみていたら、脚本にトム・ストッパードと書いてあって、なあんだ、と思った。
映画を見始めたころにいろいろ教えてもらっていた同級生に教えてもらって見た『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』の人じゃん。
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と思ってさらに検索をかけたら『未来世紀ブラジル』もやってるんじゃん。あれもメタフィクショナルな仕掛けがあったような気がして、念頭にあった(けれどさすがに自分の世代のマストでも今の学生に薦めるのは気が引けると思っていた)一本である。こんなのばっかしやっとるのやな。
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ところで、メタフィクションもので最初に念頭にあったのは、某マキノの某作品なのだけれど、さいしょはそれを決定論/自由意志論の文脈で考えていて、うーむと言っていたのだけれど、メタフィクションっていう切り口を補助線で打ち出せば、類例の作品も出てくるし書きやすいかな、と思ったものだったのだ。
で、以前そういうやりとりを、自分のBBSでどこかの学生さんとやったことがあって、そのときに挙がった文献が、ソンタグ『反解釈』の中の「悲劇の死」という、短い書評(「メタシアター」って本の)である。そのとき買ってちょっと読んでた。読み直してみようかな。