ずっと昔に録画しっぱなしで、
大映映画ってねえ、と思って見てなかったのだけれど、見てみたら、雷サマはかっこいいし、キメの画面がスタイリッシュでぐっとくる。
円月殺法っていうぐらいだから夜のイメージかと思っていたら、光があふれてるのだ。
円月殺法を会得するところとか、クライマックスはどこともわからないような抽象的な
砂丘に設定されてるし。加賀百万石を揺るがす鍵を秘めたブルーの宝石でできた仏像をめぐって、
少林寺拳法の使い手の城健三郎(
a.k.a.若山富三郎)が敵役で、対決シーンはなんだか無国籍な気配もなきにしもあらずである。なんか、一切なんの根拠もなく一瞬の気配の連想に過ぎないのだけれど、『殺しの分け前ポイント・ブランク』を思い出した。
中村玉緒は
井上和香ってところ、それから真城千都世ってのが
ゴン中山の嫁みたいな顔で、
森一生には鼻が大きいとか散々に言われるのだけれど、愛嬌があるし、雷サマのものを見ているとあちこちに出てくるのでだんだんいいような気になってきた。
ひきつづき。学級肌の老独身者、
勘定奉行役の
加藤嘉がいい。狂四郎と
加藤嘉との友情にはぐっとくる。あと、
藤村志保にかんしては、もうファンってことでいいと思う。作品そのもの的には、前作と監督が違うこともあり、無国籍な感じではなくて光があふれる感じでもなくて、クライマックスは冬枯れの木立ちの中、あとは夜の雪の中の対決ってのもあって、まぁ普通の時代劇にはなっていたけれど。
ひきつづき。また監督が変わって、こんどは影のきつい画面で残酷テイストがちょっとアップ。首が飛ぶ腕が飛ぶ、血がドクドク、みたいな。で、女優陣がたぶんグレードダウンしているっていうか知らない人たちだ。これ、女子の着衣を狂四郎が刀でぱっぱっと切り払ってしまうというシリーズお約束のサービスシーンを準主役級の女優でやるためで、つ
まりたんに残酷ってよりエログロ狙いなのだね。
さらにひきつづいて。女妖剣ですか。もうエログロっていうかエロで行くぞという力の込め具合がいさぎよい。
少林寺拳法の城健三郎(
a.k.a.若山富三郎)が再登場、また、
藤村志保、久保菜穂子、といった女優陣が再登場、なかなかにして力が入っている。第2作で出てきた
菊姫ってのがもっと極悪な怪物になっていて、大奥をアヘン窟みたいにしたり(美人がどんどんアヘン中毒に!)、
キリシタンを処刑して見物したりしてる。いっぽう、狂四郎のほうも、事件あるところどこにでもご都合主義的に登場して悪人をばさばさと斬り捨てていく。なんだかんだで
転びバテレンがらみの狂四郎の出生の秘密まで明らかにされたりしてな。
ま、そういうことで4本立て。さすがにちとくたぶれた。