『誰のためのデザイン?』は読みやすくてちょっとぬるい。88年という時代性もある。「カリフォルニア大学サンディエゴ校の認知社会科学グループ」かあ。

謝辞に、シクレルの名前も出てきますね。

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)

まぁ、88年という時代性があって、この本で言っているようなインターフェースのデザインというのが、いまけっこうあたりまえに実現されてしまった以上、この本は「役割を果たしたあと」って感じになってるのもある。
文化と状況的学習―実践、言語、人工物へのアクセスのデザイン

文化と状況的学習―実践、言語、人工物へのアクセスのデザイン

この本の最初の章で、状況的学習論をめぐる見取り図が描かれていて、なんだかそれが読んでると無闇に悲しい文章なのだが(なにしろ、ある研究ネットワークが、ある時代に、活気付いて理想的な環境を一瞬つくりだして、それから消滅していく、という話なので)、そこにノーマンの名前もちらりと言及されている。