- 作者: きたやまおさむ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1986/01/01
- メディア: 文庫
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フォークルの人で、有名かつ(たぶん)硬派な精神科医でもある著者で、どんな感じだろうと思って読み始めたけれど、ひとつには、書かれたのがちょうどニューアカのころで、その文脈で「浅田彰、糸井重里、田中康夫」という名前を並べて言及しているくだりもあり、まぁ時代性だなあとは思った。さいしょにベイトソンのダブルバインドなどという単語がでてきて、それをなんかこう、一つのことを言ってみたりまたそれをけむに巻いてみたりというふうな語りのスタンスを示すために使っていたりして、まぁ、全編、そういう「ノりつつシラけシラけつつノる」みたいな態度が通されているし、あとがきにかえて、の小文のテーマもそのへんのことで、つまり、それが本書全体の主題のひとつにもたぶんなっている。そのへんは、これまた時代だなあと。