電車で読む『マイクロエシックス』。まぁね。

基本的に4pほどの短いエッセイふうの文章をならべたもので、倫理学の人たちに、それぞれひとつ(かふたつ)ずつ「お題」を出して、それについて短文を、ということなので、まぁ、企画としては大喜利みたいなもんですね。そうなると、あたりはずれということもあるのだけれどそれをいうと大人数で書いた本はたいがいそうなるのだけれど、それより、読んでいて「おっ」と思って最後に書いてある筆者名を見たらいま売れてる人だった、なんてのは、やはり筆の力ということかもしれない。そういう面白さはある。
で、ただ、そのお題というのが、(当時の)身近なところからとられていて、「清潔」「疲れ」「大声」「女子大生」・・・とかそういうかんじで、そうすると、こういうのについてちょっとひとこと言うなんてのは社会学のほうが得意なんじゃないかしらというかんじ。
あるいは
日常臨床語辞典

日常臨床語辞典

この本とか。

それはそれとして、ある項目の注の中で、当時まだ事件が大きな社会問題として表面化していなかった某カルトをひそかに応援すると書いてあって、おや?と思った。事件後の増刷のときにも書き換えてないのはいさぎよい。