細野『トロピカルダンディ』を聴いていたら神代辰巳『宵待草』を見ることに。よかった。いきいきしたヌーヴェルヴァーグ。

セニョール・ココナッツを聴いていて

プレイズYMO(初回限定生産)

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細野晴臣を聴きたくなり
泰安洋行(紙ジャケット仕様)

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その流れでYMOを聴いたら文脈が違ってまたわるくなかったわけだが細野晴臣をおかわりしたくなり
トロピカルダンディー(紙ジャケット仕様)

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そのB面の曲が、ライナーノーツによれば、「お正月映画『宵待草』」のために書いた曲だってので、そういえばそうそう、あれは細野の曲だったわけだがこんなところに入ってた曲がそれだったっけ、と思い、
そうなると見直したくなってきたりもして、むかしローカルのテレビで録画したビデオを引っぱり出す。
宵待草 [VHS]

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これ、何回目かに見るので、最初に見たのは学生時代に深夜TVかなにかで、そのときは神代などという名前も知らず、変な映画、と思いつつなぜか印象に残っていたのが、神代という名前を知り、そのあとまた見て、それからまたビデオに録ったりしてまた見たりして、けっきょく好きなのだけれど、なにがどういいいのかもひとつわからなくて、確実なのは、雰囲気が変だというのと、高橋洋子がかわいいということである。
で、見直してみたら、記憶よりもっとよかった。
男二人と女一人の逃避行で、妙な左翼っぽさといい、妙に歌うところといい、自転車を追いかける「見た目」カメラとか、誘拐の失敗とか、冗談か本気かわからないチャンバラ場面とか、銀行強盗とか、急に映画の撮影現場が登場したり、急に気球で逃げて、上空から汽車の空撮があったり、長回しとか、長い長い移動撮影とか、なんかこう、やりたいほうだいなヌーヴェルヴァーグっぷりなのだった。で、高橋洋子が今の誰かに似てるとずっと思いながら見ていたのだけれど、途中でひとつ思いついたのは平原綾香。でも、平原綾香に似ている顔をかわいいと手放しで言うことには、反対するむきもあるかもしれない、けれど、高橋洋子のほうはかわいい。
ところで、日活の神代辰巳監督の『宵待草』が「お正月映画」であるかどうか、ということにかんしては、これも異論があるかもしれない。けれど、今日見直した印象で言えば、こういうのを「お正月映画」として撮ったり観たりできるような世の中であれば映画的にはオッケーだなあ、ということで、まぁなにはともあれやりたいほうだいのヌーヴェルヴァーグ青春映画ってのはまちがいないところだ(とおもいます)。