ひさびさに引っぱり出して聴くブルーベック。

むかし買った廉価盤のCDを引っぱり出して聴きなおしてみる。

タイム・アウト

タイム・アウト

に、
All the Things We Are

All the Things We Are

のA面を足したもののようである。
amazonのカスタマーズレビューを見たら、この盤のサックスはリー・コニッツとアンソニー・ブラクストンなのだそうだ。
さてところで、ブルーベックって、やっぱりいいと思えなくて、なんていうかひとことでいうとダサいっていうか?
で、『タイム・アウト』を久々に、「テイク・ファイブ」だけさすがにはずして、聴いてみたのだけれど、ダサいという印象は変わらないのだけれど、いろいろ工夫しようとしてるんだよなあという印象は、新たに持った。
タイトルどおり変拍子の曲を並べたアルバムで、「テイク・ファイブ」と「トルコ風ブルーロンド」だけ有名だと思うけれど、それ以外の曲がいい。アレンジに工夫があって、曲の中で拍子を変化させたり、ドラムとそれ以外が別の拍子・テンポで演奏していたりそれがまたすっとピタッと合ったり、そういうのは面白い。のだけれど、全体の印象はやはり、ダサいなあというかんじ。当時、ブルーベックはスイングしないといって批判されたのだそうで、それに対して、スイングするだけなら簡単だが変拍子とか凝ったアレンジをやってスイングしようというのが難しいんだとかなんとか言ってたらしいが、やはりスイングしないのはダサいし、たぶんこの人はふつうにしててもスイングしない。
で、『オール・ザ・シングス・ウイ・アー』のほうだと、凝ったアレンジもなくて素人っぽい大スタンダード入門大会みたいな演奏なのだけれど、これがなんかグループとしての緊密感がなくてばらばらで、なんとなくブルーベックがイライラしながら弾いているような印象を持ったのは、途中でフリーっぽい乱れ打ちのフレーズなんかが出てきたりするせいもあるが、やはりきほんてきにこの人は快調にスイングする人ではないので、ふつうに演奏するといかんともしがたく残念な感じになる。