先日、学校帰りに商店街の古本屋で見かけて二冊まとめて購入。
- 作者: 富増章成
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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- 作者: 世界哲学思想研究会
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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趣旨は面白いんだけどなあ。「ひきこもり、ニートをどう考えるか→アリストテレスならこう答える→共同生活ができない人間は「神か野獣」のどちらかだ→ひきこもり人間は悪の存在である、ひきこもりから脱して中庸をめざせ!」みたいなかんじ。見出しだけひろっていくとたとえばそういう感じなので、これでアリストテレスに興味を持つようになるかは微妙かなあ、と。「ひきこもり、ニートをどう考えるか→ヘーゲルならこう答える→相互承認して人間関係にとけこめ!」とか。「メルロ=ポンティならこう答える→身体図式はひきこもりやニートを変える」とか。「・・・他人を理解するのは頭ではない。身体的なふれあいから、すでに相互の浸透関係ができあがっているのである。まず、人と会う。話す。握手する。すべてはそこから始まる。」みたいなさあ。びみょうだなあ。
「勉強したからといって何の役にたつのか→デカルトならこう答える→考えろ!考えているあいだだけ君は存在する」とか。そうだったかなあ。
というわけで、何に似ているかというと、学生のレポートというか、ブログの文章というか、フッサールを読もうが論理実証主義を読もうがそこから人生の教訓を導き出してしまう種類の文章に似ていると思った。まぁ、このぐらいがちょうど入門になるのだといわれれば、そうですかというしかないのだけれど。
で、30分でわかるほうは、そのへんはオーソドックスなつくりで、哲学史に沿って哲学者ひとりひと見開きで紹介している。けっきょくこういうふうなほうが、安全で好感が持てる。