学校の売店で買った『整理の技術厳選36選』。悪くないんだけど誰が読むのか&PCまわりがちと古い。

整理の技術厳選36例―基本を押さえて能率アップ! (創元ビジネス双書)

整理の技術厳選36例―基本を押さえて能率アップ! (創元ビジネス双書)

学校の売店には本が並んでいて、パンとか滋養の友akaカロリー何とかみたいなものを買いにいくついでに本を見ていくわけで、なんとなく気が向いたら買う、という。それで、2002年の本なのでずっと前から目の前に並んでいたはずの本なのだけれども、買ってみたら悪くなかった。
机の上とか資料とかファイルとかのいわゆる整理術みたいなはなしだけでなくて、アイディアの整理術ということでブレストからKJ法とかマンダラートとか文章のアウトラインとか企画書のコツとかPCまわりのファイルの整理の仕方とか時間のスケジューリングとかプレゼンのタイムマネジメントとか、まぁ要するに「整理」をキーワードに2002年時点でのライフハック的なものを片っ端からあげている。
えー、悪くない、んだが、たとえばオフィスの空間をどう構成するか、デスクの周りにキャビネットをどうならべるか、ぐらいならまだしも、なにしろオフィスをどこに構えるか、出版印刷業なら神田がいい、みたいなことから書いてあると、いったいこの本を誰が読むのかというはなしになる。部分部分は結構まとまってて学生さんに読ませたい気にはなるのだけれど。急な用事を言ってきてこっちのタイムマネジメントを狂わせる困った上司への対応の仕方とか書いてあってもねえ。
あと、2002年ということで、PCまわりの記述はちと古い。しかしまぁ、XPはもう出ていて、それにしたがって書いてあるっていうこともあり、意外に古くなっていないという言い方もできなくもない。あと、情報の電子化ってことでいちおうスキャニングしてOCRをかけて保存ってとこまでは書いてある(ドキュメントスキャナはたぶんまだ出てなかったし、保存も画像ファイルとしてってことでPDFでという書き方ではないけれど)し、ネットストレージ&情報共有ってところまでは書いてあるので、クラウドコンピューティングに目配りが届いているといえなくもない。
いまならもちろん、ブログでツイッターでグーグルでiPhoneで、ということになるんだろうと思うけれど、まぁとくに学生さんってのを念頭に置くとして、そこまで新し物を追いかけないとして基本的な発想だけってことでいくと、意外とこの本ぐらいでもいいかもしれないという言い方もあるし、2002年時点にしては健闘してるって気もする。