- 作者: 澤野雅樹
- 出版社/メーカー: 彩流社
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: 単行本
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でもってこの本、2年ほど前に出た、きわめて無責任な本である。「此性」の説明とか、大学教員が自己点検評価や業績のポイント制のためにどれだけ退廃していくかという愚痴とか、シネマのくだりとか、けっこう通俗でたいしたこといってないなあ、こんなふつうのことを言うためにドゥルーズがあんな大著を何冊も書いたとは到底思えないなあ、といいつつ、この本、まさにそのいまさらながらの無責任さがよいと、なんの留保もなく断言してかまわない。
ついでに言うと、「マッハ文朱は悪くない」とか「哲学の本でコップが出てきた瞬間にその本を捨てても構わない」とかも、なんの留保もなく断言してかまわない。
ついでにいうと、こういう無責任な本を書いていながら大学のホームページの教員紹介なんかでは生真面目で凡庸なプロファイルや「ひとこと」や顔写真を載せてるんだろうな、載せてなかったらむしろがっかりだ、しゃあしゃあと大学教授のペルソナに屈していたら尊敬しようと思った。