『六つの星星』読んだ。

六つの星星―川上未映子対話集 (文春文庫)

六つの星星―川上未映子対話集 (文春文庫)

先日、買い物帰りに近所の本屋で、『オレンジページ』を買うついでに買ったもの。読んでみたけれど、冒頭の何か自称精神分析の人の口のきき方がいきなりげんなりくる。「男性の欲望はこうなんだけど女性は〜」とかそんなことばっかし言ってて、「川上さんの小説は身体性が独特で男性から見ると特有で〜」とか頭の悪いレポートみたいなベタな読みを開陳しつつ、小説著者の川上がそうだと言ってくれるまでしつこく繰り返し、川上が話を合わせると、俺が分析しているのだみたいな調子で勢いづき、まったくうんざりさせる。川上的には、ラストに二回分収録されている永井という人との対話がよかったのかもしれないけれど、わたくしはとうぜん、松浦理英子めあてだったわけで、その章はまぁそこそこで、意外と多少おもしろかったのは生物と無生物のあいだの人との蚊柱セッションだった。