『騎士団長殺し』読んだ。いつもながらの村上春樹。

先日、散髪のついでに足を延ばして書店で村上春樹×川上未映子のインタビュー本を買ったわけだが(https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2023/10/15/213410)、それはつまり村上春樹というのはまぁ世代的なあれで読むけれど、長編小説にかんしては文庫化してそれがブックオフで並んでから読もう、あるいはまぁタイミングが来たらぼちぼち読もう、ぐらいのつもりで生きているわけで、だからまぁ書店の棚で新潮文庫の青い背表紙の村上春樹の並びでも、まぁとりあえずインタビュー本なら気楽に読めそうだということで買ったんだったわけである。なのですが、読んでみたらこれが、最初のパートは『職業としての小説家』あたりが話題だったようなんだが、それ以降の長いパートは『騎士団長殺し』をめぐるものであるようで、うーんさすがにそれは『騎士団長殺し』読んでからじゃないと読めないかなあという気になり、まぁ時は来たれり、ということかなあというわけで読んだ。新潮文庫で4冊だったのでけっこう時間がかかったけれど、まぁ、さいしょのあたりの設定のところを飲み込んでさえしまえば、比較的すらすらと読めた。まぁいつもながらの村上春樹で、まぁ、いつも同じことを書いている。なので感想はだいたい過去のものと同じ。
https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20080227/p1
https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20090920/p2
https://k-i-t.hatenablog.com/entries/2009/11/03#p1
https://k-i-t.hatenablog.com/entries/2009/11/22#p1
https://k-i-t.hatenablog.com/entries/2014/08/29#p1
https://k-i-t.hatenablog.com/entry/20180416/p1
https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2019/02/17/235125
https://k-i-t.hatenablog.com/entry/2019/09/02/120821
まぁ今回ちょっとおもしろかったのは、『海辺のカフカ』ではシューベルトだったかにかこつけた創作論(というか冗長な作品についてのちょっと弁明的に見えなくもない論述)があったが、このたびは主人公が画家だってことで、絵画をめぐるあれこれが書かれていて、なんかそこはおもしろかった。というか、丹生谷貴志『女と男と帝国』だったかのモネとかセザンヌとかについての議論とか、鷲田清一『顔の現象学』だっけの議論とかを思い浮かべながら読んでいた。まぁしかし基本的にはいつもながらの村上春樹だなあまんぞくまんぞくという感想。