『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』見た。太地喜和子のわかりにくい魅力。

第17作 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け HDリマスター版 [DVD]

第17作 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け HDリマスター版 [DVD]

BSで全話放送、というのをやっていて、それを録画しているのだけれど、ちょっと一段落ついた。以前も何度か「寅さん」の全話放送という企画があって、そのつどパラパラと録画していたので、このたびはDVDで録画しそびれていたものを拾っていっている。初期のほうがとくに漏れていたので、このところずっと毎週録画していて、録画するとやはり見てしまうので、このところ寅さんづいていた。シリーズ中盤からは過去にコンスタントに録画したので、そろそろ一息つける(とともに、このたびのシリーズでもすでに録画しそびれた作品がある。まぁ、VHSのどこかに入っているような気もするが)。
で、このたびは太地喜和子が登場。この女優さんは、すごいすごいという評判は聞けども、自分の感覚として魅力的だなあと思ったことはなくて、まぁ美人という括りではないと思うし、トゥーマッチな感じがして、早すぎる事故死で神話化されているけれど自分的には何とも思ってなくてあんまし気にかけて見てなかった。で、ここでは龍野の芸者の役。気風がよくてぱあっと明るい雰囲気を周りに惜しみなく振りまく感じ、そして実は過去に悪い男に200万円をだまし取られていたということで、その悪い男から金を取り戻そうと東京に出てきたものの、敵は本物の悪人なので倒産詐欺を決め込んでどうにもならない。そうすると悔しがったり強がったり悲嘆に暮れたり、かとおもうと「もうやめやめ!今日はぱあっと騒ご!」みたいに芸者らしいサービス心を発揮したり、寅さんの真情に感激の涙を流したり、くるくると変化しながらとにかく色んなものを周りに惜しげもなく振りまくので、なるほど魅力だ。
ところで冒頭の寸劇はなんと「ジョーズ」。ちょっとおどろいたことに、人情味のかけらもないスプラッター描写である。