著者の人は「グリーンズ」とかいう
NPOの代表で、
サステナブルな社会だとか?をテーマにした
ウェブマガジンを出したりいろんな交流の場づくりをしたり企画をしたり?ということをやっている、らしい。それで生計が成り立つのかしら、というあたりの疑問がでてくるわけですが、そのへんの試行錯誤と失敗の連続がこの本のお話の半分。たんに儲からないというはなしではなくて、むしろきちんと儲けるような部門(外からの注文仕事をこなす部門)が金を稼いで経営を支える仕組み、みたいなものをしっかりつくったり、株式会社化してノルマを決めて営業成績を追求してみたり、身体を壊すぐらいまで働きまくったり、したあげく、いやーこれは違うぞいろいろ見失ってるぞ、ということでふたたびスローな
NPOに戻ってやっているのが今の時点です、というぐあい。そして、エコで
サステナブルで
DIYで田舎暮らしな「ほしい未来を自分の手でつくる」ソーシャルデザイン、みたいなことをまぁ自分の経験やら自伝的なはなしやらをまじえて語っておられるわけなのですけれども、おもしろいといえばおもしろいしあぶなっかしいといえばあぶなっかしいのは、たとえば5年後にこの
NPOがぽしゃっててこの著者の人が路頭に迷っていたらこの本の説得力は何だったんだってはなしになってしまいそうなことである。いやまぁいじわるでいっているわけではなくて、なんかこの試行錯誤のあげくの現時点であるというお話を素直に読むと、こりゃこれからのことだってわかんないぞ、という懸念がわいてくるわけである。