通勤電車で流し読み『「学力」の経済学』。まぁいいけど、しかしこれ経済学なのか。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

すぐ読めた。まぁ、教育政策にエビデンスを、というのはおっしゃるとおりである。すぐ読めたのは、とくにひっかかりを覚えなかったから、というのはある。で、著者の人はこれぞ「教育経済学」である!どうだ!といういきおいで書いておられるのだけれど、まぁ教育社会学で言ってるようなことだしなぁ、というかんじ。で、まぁ、あとは、経済学というとすごそうな理論とかあるのかと思うわけだけれど、この本の議論は、大掛かりだけど仕掛けは単純な(まぁだいたい日本だとやりにくそうな)社会実験の結果、と、あとは社会心理学みたいなはなし(人間は遠くより近くの利害を過大評価する、とか)、マネジメント心理学?みたいなはなし(インセンティブをつけるなら「結果そのもの」にではなく「具体的な手段」を示してそっちにつけるほうが効果が上がるよ、とか、好結果にボーナスをつけるよりも先にボーナスを全員に与えておいてから悪結果の者のボーナスを取り上げるという仕組みのほうが必死に働くよ(教師が)、とか、そういうの)、で、なんかこれ経済学なのか?という拍子抜け感はあった。