枕元において読んでた『村上さんのところ』。

村上さんのところ (新潮文庫)

村上さんのところ (新潮文庫)

某日、さる会議で仕切り役が当たっていたのだけれどうまく時間段取りができずにばたばたになってしまい、深くうなだれて会場を出て、すぐ帰る気にならず近くの書店(わるくない)に入って本を物色、文庫本を5冊ばかり購入して帰る。で、その一冊。村上春樹がインターネットで質問お答えサイトを開設したときの記録の本で、いままで何冊か出ているので、あれ?これは既に読んだやつか?と思いつつ、まぁ文庫新刊だったのでえいやっと買って帰って、まぁ読んでみたらたぶん未読なんだけれど、まぁ村上ファンと村上春樹とのやりとりにはいずれにせよ強い既視感があるわけで、まぁしかしそういうものだと思いつつ買ってきたわけで文句を言わず読了。しかし、3万7千通以上の質問メールが届き、それを全部読んで3700通以上の返信を村上春樹は書いたんだそうで、そのうち473通がこの文庫に収められて600ページ以上の厚さになっているわけだけれど、スタッフによる「編集後記」によると「採用されなかったメールのほとんどは、他の人と質問がダブっていたのが理由だと思うので、皆さん気落ちしないで下さい」だそうで、この文庫本の80倍近くの似たり寄ったりの村上ファンの人生相談メールを全部読んだという村上春樹という人は既視感でおかしくなってしまわないわけだからなんだかすごいといわざるをえない。