![文学の淵を渡る (新潮文庫) 文学の淵を渡る (新潮文庫)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41CG2IORd6L._SL160_.jpg)
- 作者: 大江健三郎,古井由吉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/12/23
- メディア: 文庫
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で、この本、自分的にはそういうかんじの二人の小説家の対談で、当然両人が互いの作品を読んでそのわだいをふくめ、ふたりとも確信を持ったような言葉遣いで語り合い、しかも話がかみあっているのだけれど、まぁこちらは両小説家の熱心な読者ではないのでよくわからないところはある(それは先日読んだ大江×井上×筒井の鼎談本についても同様)。なのだけれど、1996年に『新潮』の特集、日本文学の100年、みたいな、『新潮』創刊以来100年間のあいだに掲載された森鴎外から中上健次までの短篇小説セレクション35作を、一作一作取り上げて二人で語り合う、という対談はおもしろかったっていうか勉強になるっぽかったし、なんかよく知らない私小説を、今は青空文庫とかで読めるわけなので、ちょっと読んでみようかしらという気にはさせた。またおなじく、文庫版の最後に収められた対談が「漱石100年」というテーマで、漱石について語り合っていて、これもへぇ、と思いながら読めた。