通勤電車で読む『わたしが誰かわからない』。

サブタイトルに「ヤングケアラーを探す旅」とある。で、ヤングケアラーが出てくるのかというと、これがよくわからないというか、著者自身の母親が精神を患ってて、ヤングケアラーということばが広まって、自分もヤングケアラーだったと気づいた、みたいにはじまるんだが、著者自身は客観的にはいわゆる困窮しているかんじではなかったために自分のようなひとがヤングケアラーだったといっていいのかみたいな悩み方をしてみたり、いややはり、みたいに考えてみたり、で、自分同様に精神を病んだ家族を持った人にインタビューしたり、原稿を書いたり、またその原稿がお蔵入りになって落ち込んだり、まったく書けなくなったり、インタビューということでカウンセラーの人に会いに行ったはいいが気が付いたら自分の悩みばかり喋りまくってカウンセラーの人に書くのやめたらと言われたり、それで断筆宣言してみたり、また書き始めたり、そうした一連のことを考察したり、まぁいろいろのことを書いている。でまぁ、全体としてはだから、ヤングケアラーについて書いてある本という感じはしなくて、なんかある種の長い長い(コルトレーンのソロみたいな?)ポエトリーリーディングを読んでる感じ。