『時速250kmのシャトルが見える』再読。卒論構想検討会でふと思い出して学生さんに薦めてみたアフォーダンス本。「光の道が見える」とか、カスタネダのようなサドナウのようなおもしろさ。

きのうが卒論構想検討会で、隣のゼミの学生さんの発表にコメントしながら、ふと思い出して、薦めてみた。まぁ新書本だし、ふつうに読んで面白い本なのでいいでしょう。まぁその学生さんがアフォーダンス論の卒論を書くことにはならないだろうけれど。この著者の人の本は面白いのでいろいろ読んでよろこんでいる。この本は、トップアスリートへのインタビューで、タイトルの「時速250kmのシャトルが見える」というのはバドミントンのオグシオのシオのほうの人へのインタビュー、とか、あとサッカーとか卓球とかスピードスケートとかスキーのジャンプとかあれこれ。柔道だと野村にインタビューとか。で、こういう達人の知覚みたいな話になると、「光の道が見える」的な言い回しがどんどん出てきて、それがカスタネダのようでもありサドナウのようでもあり、おもしろい。カスタネダのばあい、呪術師になって空飛んだ話とか書いてもほんまかいなというかんじになったのだけれど、なんつったってこの本に登場するトップアスリートの人はげんに時速250kmのシャトルの軌道を瞬時に見切ったり相手の一瞬の隙に背負い投げをスパッと決めたりしてるわけで、そのひとが「光の道が見える」っつっても本当らしいというしかないわけである。おもろい。